2766.今日の植物(2249):オランダフウロ
今日の植物は、オランダフウロと言います。
オランダフウロは、フウロソウ科 Erodium 属(オランダフウロ属)の植物で、The Plant ListではErodium 属には140の種が分類されていました。
ウイキペディアの情報によりますと、この属には約60の種が含まれるとされていて双方にはかなりの違いがありますが、北米、インドシナ、中東およびオーストラリアと広い地域に自生し、花弁は5枚、白やピンク、紫いろの花をもっているということです。
植物分類の大家リンネ氏は、Geranium(フウロソウ)属に、現在のErodium(オランダフウロ)属、Geranium(フウロソウ)属、Pelargonium(テンジクアオイ)属の3つの属を含めていたのだそうです。その後、雄蕊の数の違いにより、 5本(本属)、7本(Pelargonium)、10本(Geranium)と3つの属に分けられるようになったようです。
面白いのは、この3つの属は鳥のくちばしのような種子をつけるといった共通点を持っており、3つの属名もギリシャ語由来で、Geranium ( geranos:ツル)、 Pelargonium (pelargos:コウノトリ)、Erodium (erodios:アオサギ)といずれも鳥の名前から来ているところです。
切手に描かれているErodium cicutarium種は、もともとはマカロネシア、ユーラシア大陸の温帯部、アフリカ北部および北西部に自生する種だっのですが、その後18世紀に北米に持ち込まれ現地で自生化し、特にアメリカの南西部の砂漠地や草原に広がったということです。
ウイキペディアにこのErodium cicutarium種が種子を拡散するのに2つの方法を持っているということが記されていました。
その一つは種子を弾き飛ばすという方法、もう一つは種子そのものが地中にもぐっていくという方法なのだそうです。いずれも環境の湿度により影響を受けるのだとされていました。
写真です。手元にありました。
オランダフウロ Erodium cicutarium
撮影:2003年7月27日 大阪市「花博記念公園」
●右がその種子です。こちらはネットから借用です。
エロディウム・マネスカヴィ Erodium manescavi
撮影:2004年6月19日 西宮市「北山植物園」
切手です。
オランダフウロ Erodium cicutarium
2020年 スリナム発行(花)
●一緒に発行された切手はこちらです。⇒切手植物図鑑
●スリナムは、1975年のオランダからの独立以来、長期にわたって植物切手を発行している国です。地域に固有の植物なども取り上げられていて、今後どんな植物が取り上げられるか楽しみなシリーズです。
(お知らせです)
同じフウロソウ科ですが、Sarcocaulon(サルコカウロン)属の写真がありましたので記事に追加しました。あまり良い写真ではありませんが、自分で撮った写真ですのでこれを見つけてちょっと嬉しいところです。
⇒サルコカウロン
オランダフウロは、フウロソウ科 Erodium 属(オランダフウロ属)の植物で、The Plant ListではErodium 属には140の種が分類されていました。
ウイキペディアの情報によりますと、この属には約60の種が含まれるとされていて双方にはかなりの違いがありますが、北米、インドシナ、中東およびオーストラリアと広い地域に自生し、花弁は5枚、白やピンク、紫いろの花をもっているということです。
植物分類の大家リンネ氏は、Geranium(フウロソウ)属に、現在のErodium(オランダフウロ)属、Geranium(フウロソウ)属、Pelargonium(テンジクアオイ)属の3つの属を含めていたのだそうです。その後、雄蕊の数の違いにより、 5本(本属)、7本(Pelargonium)、10本(Geranium)と3つの属に分けられるようになったようです。
面白いのは、この3つの属は鳥のくちばしのような種子をつけるといった共通点を持っており、3つの属名もギリシャ語由来で、Geranium ( geranos:ツル)、 Pelargonium (pelargos:コウノトリ)、Erodium (erodios:アオサギ)といずれも鳥の名前から来ているところです。
切手に描かれているErodium cicutarium種は、もともとはマカロネシア、ユーラシア大陸の温帯部、アフリカ北部および北西部に自生する種だっのですが、その後18世紀に北米に持ち込まれ現地で自生化し、特にアメリカの南西部の砂漠地や草原に広がったということです。
ウイキペディアにこのErodium cicutarium種が種子を拡散するのに2つの方法を持っているということが記されていました。
その一つは種子を弾き飛ばすという方法、もう一つは種子そのものが地中にもぐっていくという方法なのだそうです。いずれも環境の湿度により影響を受けるのだとされていました。
写真です。手元にありました。
オランダフウロ Erodium cicutarium
撮影:2003年7月27日 大阪市「花博記念公園」
●右がその種子です。こちらはネットから借用です。
エロディウム・マネスカヴィ Erodium manescavi
撮影:2004年6月19日 西宮市「北山植物園」
切手です。
オランダフウロ Erodium cicutarium
2020年 スリナム発行(花)
●一緒に発行された切手はこちらです。⇒切手植物図鑑
●スリナムは、1975年のオランダからの独立以来、長期にわたって植物切手を発行している国です。地域に固有の植物なども取り上げられていて、今後どんな植物が取り上げられるか楽しみなシリーズです。
(お知らせです)
同じフウロソウ科ですが、Sarcocaulon(サルコカウロン)属の写真がありましたので記事に追加しました。あまり良い写真ではありませんが、自分で撮った写真ですのでこれを見つけてちょっと嬉しいところです。
⇒サルコカウロン
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2765.今日の植物(2248):バルビシア
今日の植物は、バルビシアと言います。
バルビシアは、フウロソウ科 Balbisia属(バルビシア属)の植物で、The Plant Listでは11の種が掲載されているだけの小さな植物群ということになります。
ウイキペディアの情報によりますと、この属の植物は、南米のアルゼンチン、ボリビア、チリ及びペルーといった地域に分布しているということです。
切手に描かれているBalbisia peduncularis種について調べてみました。それによりますと、この種はチリに固有の植物のようで、チリの海抜2000メートルの高地にまで広く分布しているようです。黄色の花を持ち、乾燥した環境でも生育することができて花壇の花としても人気のある植物のようです。
このBalbisia属の分類については、いろいろな情報がありました。
クロンキストの分類体系ではフウロソウ科に分類されるのですが、APGの分類体系では、Vivianiaceae(ビビアニア科:The Plant List)やFrancoaceae(フランコア科:英語ウイキペディア)、Ledocarpaceae(レドカルパ科:日本語ウイキペディア)に属するとするものがあって、どれが正しいのかよく分からないのです。
属名のBalbisia は、Giovanni Battista Balbis(1765 ~1831)というイタリアの植物学者、政治家に因んで命名されたのだそうです。
種小名にbalbisiana(多分彼に由来するものだと思われます)を持つ植物もあって面白いです。
写真です。これもネットからお借りしています。
バルビシア・ペドゥンクラリス Balbisia peduncularis
切手です。1枚ありました。
バルビシア・ペドゥンクラリス Balbisia peduncularis
1985年 チリ発行(普通切手)
●この切手と一緒に発行されたセットはこちらです。⇒切手植物図鑑
植物を描いた切手4種と動物を描いた切手8種のセットとなっています。
●種小名のpeduncularisもよく使われるものですが、「花柄(花を支える茎のことです)のある」という意味です。
ついでに、種小名にbalbisianaを持つ切手が手元にありましたので、ご紹介します。パイナップル科ティランジア属の植物です。
ティランジア・バルビシアナ Tillandsia balbisiana
バルビシアは、フウロソウ科 Balbisia属(バルビシア属)の植物で、The Plant Listでは11の種が掲載されているだけの小さな植物群ということになります。
ウイキペディアの情報によりますと、この属の植物は、南米のアルゼンチン、ボリビア、チリ及びペルーといった地域に分布しているということです。
切手に描かれているBalbisia peduncularis種について調べてみました。それによりますと、この種はチリに固有の植物のようで、チリの海抜2000メートルの高地にまで広く分布しているようです。黄色の花を持ち、乾燥した環境でも生育することができて花壇の花としても人気のある植物のようです。
このBalbisia属の分類については、いろいろな情報がありました。
クロンキストの分類体系ではフウロソウ科に分類されるのですが、APGの分類体系では、Vivianiaceae(ビビアニア科:The Plant List)やFrancoaceae(フランコア科:英語ウイキペディア)、Ledocarpaceae(レドカルパ科:日本語ウイキペディア)に属するとするものがあって、どれが正しいのかよく分からないのです。
属名のBalbisia は、Giovanni Battista Balbis(1765 ~1831)というイタリアの植物学者、政治家に因んで命名されたのだそうです。
種小名にbalbisiana(多分彼に由来するものだと思われます)を持つ植物もあって面白いです。
写真です。これもネットからお借りしています。
バルビシア・ペドゥンクラリス Balbisia peduncularis
切手です。1枚ありました。
バルビシア・ペドゥンクラリス Balbisia peduncularis
1985年 チリ発行(普通切手)
●この切手と一緒に発行されたセットはこちらです。⇒切手植物図鑑
植物を描いた切手4種と動物を描いた切手8種のセットとなっています。
●種小名のpeduncularisもよく使われるものですが、「花柄(花を支える茎のことです)のある」という意味です。
ついでに、種小名にbalbisianaを持つ切手が手元にありましたので、ご紹介します。パイナップル科ティランジア属の植物です。
ティランジア・バルビシアナ Tillandsia balbisiana
2764.今日の植物(2247):シンバリア
今日の植物は、シンバリアといいます。
シンバリアは、ゴマノハグサ科 Cymbaria 属(シンバリア属)の植物で、The Plant Listによりますと、この属に分類される種は5種だけという小さな属です。
ウイキペディアの情報によりますと、この属の植物は、ウクライナ、ロシア、カザフスタン、モンゴル、中国北部から満州といった地域に分布しているということです。
いずれの種も他の植物の根に寄生して栄養分を吸収しながら、また自身でも光合成をおこなう半寄生植物です。
切手に描かれているCymbaria daurica種は、モンゴルやロシアの乾燥した山の斜面や草原の砂地に生育しているといいます。またこの種は、モンゴルでは薬用植物として広く利用されているという情報もありました。乾癬などの症状の治療に使われるのだそうです。
Cymbaria 属は、新しい分類体系ではハマウツボ科に分類されています。
写真です。ネットから借用しています。
ウスギヌソウ Cymbaria daurica
●ウスギヌソウという和名がつけられていました。あまりなじみがない植物のように思われますので、和名を持っていることはちょっと意外でした。
●右の写真、広々とした辺りの様子が感じられいい写真です。
●種小名のdauricaは「ダフリア地方(バイカル湖からモンゴルに至る地域)の」という意味です。
切手です。
ウスギヌソウ Cymbaria daurica
2019年 モンゴル発行(モンゴルの風景)
●この切手は、アルネビア(以前クウエートから発行された普通切手のセットに入っていた属です)を描いた切手と同じセットで発行されました。こちらです。⇒切手植物図鑑
シンバリアは、ゴマノハグサ科 Cymbaria 属(シンバリア属)の植物で、The Plant Listによりますと、この属に分類される種は5種だけという小さな属です。
ウイキペディアの情報によりますと、この属の植物は、ウクライナ、ロシア、カザフスタン、モンゴル、中国北部から満州といった地域に分布しているということです。
いずれの種も他の植物の根に寄生して栄養分を吸収しながら、また自身でも光合成をおこなう半寄生植物です。
切手に描かれているCymbaria daurica種は、モンゴルやロシアの乾燥した山の斜面や草原の砂地に生育しているといいます。またこの種は、モンゴルでは薬用植物として広く利用されているという情報もありました。乾癬などの症状の治療に使われるのだそうです。
Cymbaria 属は、新しい分類体系ではハマウツボ科に分類されています。
写真です。ネットから借用しています。
ウスギヌソウ Cymbaria daurica
●ウスギヌソウという和名がつけられていました。あまりなじみがない植物のように思われますので、和名を持っていることはちょっと意外でした。
●右の写真、広々とした辺りの様子が感じられいい写真です。
●種小名のdauricaは「ダフリア地方(バイカル湖からモンゴルに至る地域)の」という意味です。
切手です。
ウスギヌソウ Cymbaria daurica
2019年 モンゴル発行(モンゴルの風景)
●この切手は、アルネビア(以前クウエートから発行された普通切手のセットに入っていた属です)を描いた切手と同じセットで発行されました。こちらです。⇒切手植物図鑑
2763.今日の植物(2246):コウゾリナ
今日の植物は、コウゾリナと言います。
コウゾリナはキク科 Picris 属(コウゾリナ属)の植物で、The Plant Listでは73の種を擁する属だということです。
ウイキペディアの情報によりますと、この属の植物はヨーロッパ、アジア、アフリカやオーストラリアなど広い地域に分布している植物だということで、Lepidopteraという蝶の仲間の幼虫が食用にする植物だということです。
属名のPicris はギリシャ語のpicros(苦いという意味を持っているそうです)由来で、この属の植物には苦い味を持っていることからこの名前になったようです。
切手に描かれている植物の種名は、ATA(American Topical Association)という郵趣団体が発行している植物切手に関する情報によればPicris Saharaeだとされていましたが、いつも頼りのThe Plant Listではこの種はPicris asplenioides subsp. Saharaeの同義だとされておりました。Plant of the World on Lineという情報でも同じく同義とされていましてので、ここは両方の情報に従って、Picris asplenioides subsp. Saharaeとしましょう。
そのPlant of the World on Lineによりますと、Picris asplenioides subsp. Saharae種は白い花の写真が添えられて自生の範囲はアフリカ 北西部だとなっています。一方、Picris asplenioides種は黄色い花を持ち、自生の範囲も北アフリカからイスラエル、アラビア半島と広くなっております。こちらの方が切手の図や分布についても近いようにも思われ、悩ましいところです。
ということですが、ここは両方の情報に従って、Picris asplenioides subsp. Saharae種としておきます。
コウゾリナといいますと、このブログではブタナという植物がエゾコウゾリナという属名で登場していました。
コウゾリナは漢字で書くと「顔剃菜」で、葉を肌に当てると髭剃りのような感触からこの名前になったということです。
写真です。悩みの2つの種の写真です。
(左)ピクリス・アスプレニオイデスの亜種 Picris asplenioides subsp. Saharae
(右)Picris asplenioides
切手です。
引き続いてのクウエート発行の普通切手のセットなのですが、このセットに含まれていて初めて登場する属は今回で最後になります。それにしても多くの新しい植物を取り上げてくれたものだと、改めて驚いています。他の地域ではあまりなじみのない乾燥地の野生の植物を取り上げたことが背景にあると思いますが、このような取り上げ方はいいですね。
ピクリス・アスプレニオイデスの亜種 Picris asplenioides subsp. Saharae
1983年 クウエート発行(普通切手)
●最後になりますが、一緒に発行されたセットです。⇒切手植物図鑑
コウゾリナはキク科 Picris 属(コウゾリナ属)の植物で、The Plant Listでは73の種を擁する属だということです。
ウイキペディアの情報によりますと、この属の植物はヨーロッパ、アジア、アフリカやオーストラリアなど広い地域に分布している植物だということで、Lepidopteraという蝶の仲間の幼虫が食用にする植物だということです。
属名のPicris はギリシャ語のpicros(苦いという意味を持っているそうです)由来で、この属の植物には苦い味を持っていることからこの名前になったようです。
切手に描かれている植物の種名は、ATA(American Topical Association)という郵趣団体が発行している植物切手に関する情報によればPicris Saharaeだとされていましたが、いつも頼りのThe Plant Listではこの種はPicris asplenioides subsp. Saharaeの同義だとされておりました。Plant of the World on Lineという情報でも同じく同義とされていましてので、ここは両方の情報に従って、Picris asplenioides subsp. Saharaeとしましょう。
そのPlant of the World on Lineによりますと、Picris asplenioides subsp. Saharae種は白い花の写真が添えられて自生の範囲はアフリカ 北西部だとなっています。一方、Picris asplenioides種は黄色い花を持ち、自生の範囲も北アフリカからイスラエル、アラビア半島と広くなっております。こちらの方が切手の図や分布についても近いようにも思われ、悩ましいところです。
ということですが、ここは両方の情報に従って、Picris asplenioides subsp. Saharae種としておきます。
コウゾリナといいますと、このブログではブタナという植物がエゾコウゾリナという属名で登場していました。
コウゾリナは漢字で書くと「顔剃菜」で、葉を肌に当てると髭剃りのような感触からこの名前になったということです。
写真です。悩みの2つの種の写真です。
(左)ピクリス・アスプレニオイデスの亜種 Picris asplenioides subsp. Saharae
(右)Picris asplenioides
切手です。
引き続いてのクウエート発行の普通切手のセットなのですが、このセットに含まれていて初めて登場する属は今回で最後になります。それにしても多くの新しい植物を取り上げてくれたものだと、改めて驚いています。他の地域ではあまりなじみのない乾燥地の野生の植物を取り上げたことが背景にあると思いますが、このような取り上げ方はいいですね。
ピクリス・アスプレニオイデスの亜種 Picris asplenioides subsp. Saharae
1983年 クウエート発行(普通切手)
●最後になりますが、一緒に発行されたセットです。⇒切手植物図鑑
2762.今日の植物(2245):イヌスイバ
今日の植物は、イヌスイバと言います。
イヌスイバは、タデ科 Emex属(イヌスイバ属)の植物で、The Plant ListにはEmex属の植物として2つの種が挙げてありました。 きわめて小さな属ということになります。
ですが、ウイキペディアで検索してみますと、Emex 属はRumex属(スイバ属)と同義だとされ、そのRumex属は200もの種を擁する大きな植物群だとされています。
双方の見解の違いをウイキペディアで説明してありました。 それによりますと、最初、Rumex属が1753年にリンネ氏によって報告がなされたのだそうです。 その際には、多分、現在Emex 属に分類される2つの種もこれに含まれていたものと考えられます。
その後1819年に、Emex 属は同じ個体に両性花と単性花の両方を持つものとしてRumex属とは分離されたのだそうです。
しかしRumex属に分類される種の中にも同じ特徴を持つものがあることがわかり、さらにEmex 属の特徴とされるほかの項目もRumex属の種の中にもあることもわかり、その結果Emex はRumex 属の亜属とみなされ るようになったということのようです。
しかし、いつも頼りのThe Plant Listはこの最後の変化を受け入れていないようで、Rumex spinosusをEmex spinosaの同義としています。
ということで、このブログではThe Plant Listに準拠してきましたので、Emex 属の植物として取り扱います。
前置きが長くなりましたが、切手に描かれているEmex spinosa種は、普通にはdevil's thorn(悪魔の棘)と呼ばれているそうです。 もともとは地球の温暖な地域に自生していたのですが、人の活動範囲が拡大することに伴って、分布範囲を広げてきました。 荒れた特に塩分の強い環境に多く見られるということです。
上に記しましたように、同じ個体に雄花、雌花の両方をつけるのだそうです。 また葉や根は苦みがあるけれども食用になるという情報もありました。
写真です。 The Plant ListでEmex属に分類されている2つの種です。
イヌスイバ Emex spinosa
●和名のイヌスイバは、「役に立たないスイバ」といった意味になりそうです。
種小名のspinosaは「棘のある」という意味ですから、この種子の形状から命名されたのかもしれません。
エメクス・アウストラリス Emex australis
切手です。
イヌスイバ Emex spinosa
1983年 クウエート発行(普通切手)
●一緒に発行されたセットはこちらです。 ⇒切手植物図鑑
イヌスイバは、タデ科 Emex属(イヌスイバ属)の植物で、The Plant ListにはEmex属の植物として2つの種が挙げてありました。 きわめて小さな属ということになります。
ですが、ウイキペディアで検索してみますと、Emex 属はRumex属(スイバ属)と同義だとされ、そのRumex属は200もの種を擁する大きな植物群だとされています。
双方の見解の違いをウイキペディアで説明してありました。 それによりますと、最初、Rumex属が1753年にリンネ氏によって報告がなされたのだそうです。 その際には、多分、現在Emex 属に分類される2つの種もこれに含まれていたものと考えられます。
その後1819年に、Emex 属は同じ個体に両性花と単性花の両方を持つものとしてRumex属とは分離されたのだそうです。
しかしRumex属に分類される種の中にも同じ特徴を持つものがあることがわかり、さらにEmex 属の特徴とされるほかの項目もRumex属の種の中にもあることもわかり、その結果Emex はRumex 属の亜属とみなされ るようになったということのようです。
しかし、いつも頼りのThe Plant Listはこの最後の変化を受け入れていないようで、Rumex spinosusをEmex spinosaの同義としています。
ということで、このブログではThe Plant Listに準拠してきましたので、Emex 属の植物として取り扱います。
前置きが長くなりましたが、切手に描かれているEmex spinosa種は、普通にはdevil's thorn(悪魔の棘)と呼ばれているそうです。 もともとは地球の温暖な地域に自生していたのですが、人の活動範囲が拡大することに伴って、分布範囲を広げてきました。 荒れた特に塩分の強い環境に多く見られるということです。
上に記しましたように、同じ個体に雄花、雌花の両方をつけるのだそうです。 また葉や根は苦みがあるけれども食用になるという情報もありました。
写真です。 The Plant ListでEmex属に分類されている2つの種です。
イヌスイバ Emex spinosa
●和名のイヌスイバは、「役に立たないスイバ」といった意味になりそうです。
種小名のspinosaは「棘のある」という意味ですから、この種子の形状から命名されたのかもしれません。
エメクス・アウストラリス Emex australis
切手です。
イヌスイバ Emex spinosa
1983年 クウエート発行(普通切手)
●一緒に発行されたセットはこちらです。 ⇒切手植物図鑑